日本のケベック研究
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15 神崎舞の主要業績: 学術雑誌に発表した論文 ・「ロベール・ルパージュ作品における映像術」『ケベック研究』日本ケベック学会、第6号、pp. 51-67、2014年。 ・“The Japanese-Garden Aesthetics of Robert Lepage: Shukukei, Mitate, and Fusuma-e in Seven Streams of the River Ota and Other Works,” Theatre Research International, Cambridge University Press, Vol. 38, No. 3, pp. 196-213, 2013. (Jennifer Wiseとの共著) ・「ジェンダーからの逸脱―『エオンナガタ』におけるシュヴァリエ・デオン像―」『待兼山論叢』大阪大学文学会、第46号、pp.1-22、 2012年。 ・「ロベール・ルパージュ演出『ドラゴンズ・トリロジー』におけるケベコワのアイデンティティの変遷」『カナダ研究年報』日本カナダ学会、第32号、pp. 1-17、2012年。 ・“The Image of the Lotus in Robert Lepage’s The Blue Dragon and Hergé’s The Blue Lotus.”『カナダ文学研究』カナダ文学会、第19号、pp. 37-52、2011年。 インタビュー要旨 1.まず簡単に自己紹介いただき、これまでやられてきたご研究の主要テーマは何かお話しください こんにちは。神崎舞と申します。私は大阪大学大学院文学研究科で、永田靖教授のご指導のもと、博士後期課程を終えました。現在は大阪芸術大学などの非常勤講師として、演劇を中心とした舞台芸術や英語を教えています。主な研究テーマは、現代のカナダの舞台芸術、特にケベック・シティ出身の演出家であり、劇作家、そして俳優のロベール・ルパージュ作品の上演分析です。 2.現在のご研究の具体的なテーマと結論についてご説明いただけますか。 大阪大学では、「ルパージュ作品における他者」というテーマで博士論文執筆に取り組み、今年度提出しました。ケベックは、多民族国家を標榜するカナダの中でも、特殊な位置づけにあります。そのため、数々の軋轢や、それに伴って生じるアイデンティティの曖昧さを内包しています。博士論文では、このようなケベックに生まれたルパージュの代表作を中心に分析しながら、ルパージュが国際的な活躍を見せながらも、ケベコワとしてのアイデンティティをどのように表象してきたのかを検証しました。 3.今後のご研究の課題や抱負についてお聞かせください。 今後の課題としては、まだ取り上げていないルパージュ作品を研究したいと考えています。新作はもちろんですが、彼のオペラ作品にも取り組みたいと考えています。さらに、彼が影響を与えた他の演出家や劇団の作品にも研究対象を広げる予定です。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

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